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うつ伏せになろうとするロランの肩を易々と掴み、ガブリエルは寝台の上へと縫い付けた。
「っぁ……」
羞恥と快楽に塗れた顔が見上げてくる。
「良いね。気持ち良いって顔してる」
「見な……で…」
「何で? 俺の手でそうなってるの最高に可愛いじゃん。もっと見せろよ」
朱に染まる頬へと満足げに口付けを落とし、ガブリエルはロランの躰を引きあげた。腰を跨がせたまま膝の上へと抱えあげる。
「っ何を……」
「これなら顔も見れるし、自分で挿れられるだろ?」
「な……」
「ロランってさ、命令されるの好きでしょ?」
「ぁっ……」
「今だって期待してるだろ?」
胸に主張した飾りを軽く指で弾くだけで、ロランはガブリエルへとしがみついた。首筋にかかる吐息が熱い。
「っガブリエル……あなたを、ください…」
「良く、出来ました。挿れていいよ」
「あ……っ」
くちゅりと、下肢に水音が響く。熱い肉の襞が屹立を飲み込むのと同時に、背中に回された腕がぎゅっと締まる。
「あッ、ああ……硬くて、気持ち良い……」
「ロランの中も、狭くて、熱くて、溶けそうだな」
顔を見せてと、ガブリエルがそう言えば、ロランはおずおずと顔を上げた。伏せられた目許が赤いのは、恥ずかしいからだろうか。
「もうちょっと、こっちに来て」
背中へと回した腕を引き寄せて、ガブリエルはすぐ目の前の小さな突起を食んだ。熱棒を食んだ襞が、ぎゅっと収縮する。
「ッあ、……ぃゃ、あ……」
「後ろ、締めつけといて嫌じゃないでしょ。素直な子が俺は好きだよ?」
「気持ち、良すぎて……っ、だめ…」
「は、何それ可愛い。でも、啼くのはこれから、でしょ?」
ガブリエルの両手が細い腰を掴む。安定の悪い寝台の上でも、ロランを持ち上げることに苦労はなかった。
ずるりと異物の抜ける感触に、ロランの口から悲鳴のような声が零れ落ちる。
「嫌ッ、抜かないでくださ……っ」
「良いね。その声、もっと聴きたい」
頭を振って首へとしがみつくロランを、ガブリエルは寝台の上に押し倒した。
「覚悟、出来てる?」
「はい……、はい…っ」
がくがくと頷くロランに口付けを落とし、ガブリエルは欲望の赴くままに腰を打ち付けた。
「ひぁっ、あッ……ああッ」
悲鳴のような嬌声と、濡れた肉のぶつかる音が室内に響く。いつの間に吐き出したのか胸元まで散った白濁の艶めかしさに、さらに欲望を煽られる。
「っん、あッ、や…っ、もぅッ、……ああッ」
「は、ごめん…っ、止まんない、っから」
寝台をずり上がるロランの肩を、大きな手がきつく掴む。逃しようのない快楽にロランは苛まれ続けた。
「そっ、な……駄目ッ、んぐッ、もっ……やっぁッ」
「ッ、キッつ……っぅ」
ガクガクと震えるロランの中へと欲望を吐き出す。蠕動を繰り返す肉の襞は、歓喜するように熱い体液を受け止めた。
「っ、……は、あっつ……」
未だ瘧にかかったように震えるロランを組み敷いたまま、ガブリエルは落ちた前髪を掻き上げる。
「ははっ、萎える気しないんだけど、大丈夫?」
「も……ぃゃ……ぁっ」
「は、かーわいい。けど、そんなの見せられたらやめられる訳ないでしょ」
ぐ……と、圧し掛かるガブリエルの体躯の下で、細い肢体が快楽に震える。その夜、ロランが解放されたのは、気を失ってから随分とあとの事だった。
END
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