STORY 6

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 皐月がお皿を配り終え、全員で朝食をとる。  何かしらの話題が飛んだ。  昨日のパーティはどうだったか、とか。  今日は何して過ごすんだ、とか。  そんな会話をしながら朝食が終わった。  私が少しして部屋に戻ろうかと思った時父が言った。 「凪咲、凪咲は誰と結婚するか決めたか?」  私は少し間を開けて頷いた。 「もうずっと前から決まってる」 「そうか。」  父が静かに頷くと里咲が席をたち沈黙が流れる。  少しして里咲が私の横に椅子を1つ運んできた。  それに気づいた皐月が言った。 「里咲様、言って下さればお持ちいたしましたのに……」  そう言うと里咲は皐月を見て言った。 「ここに座るの、皐月さんだよ?」  目をぱちくりさせた皐月は目線の行き場を無くして私を見た。  私はどうすることなく手招きをした。
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