おめでとうが言えなくて……

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そんな時だった。 「私ね、彼と結婚する事になったの。 ゆうちゃんにも結婚式、出てもらえると嬉しいな」 そう言って、あけちゃんから結婚式の招待状を手渡された私は、 何も言えずにいて… 「え?や、ゆうちゃん?どうしたの??」 あけちゃんの声にハッと我にかえった私の目からは、 ポロポロと涙がこぼれ落ちていて、 「あ…コンタクトずれたみたい、いたた…」 あわててゴシゴシ目をこすり、トイレに駆け込んだ。 "成瀬優子様"とあけちゃんの綺麗な文字で書かれた招待状に 私の涙がポツンと落ちてまぁるく滲んだ。 大好きなあけちゃんがお嫁さんになる。 あけちゃんなら、きっと綺麗な花嫁さんで素敵な奥さんになる。 おめでとう! って言わなきゃ…そう言いたいのに… なんで私は泣いているんだろう。 どうしてこんなに胸が苦しいんだろう。
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