【1】俺のシュールたんは世界一カワイイ

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【1】俺のシュールたんは世界一カワイイ

この世界をひと言で称するのなら、中華風欸貝哦世界(オメガバース)。 男女と言う性の他に欸性(アルファ)貝性(ベータ)哦性(オメガ)と言う二次性がある。 欸性(アルファ)は優秀、スパダリ、イケメン三大モテモテ特典を持つ。 貝性(ベータ)は平凡と言われるが、 哦性(オメガ)はかわいらしい見た目の者が多い。あと男人(おとこ)でも欸性(アルファ)と番うことで妊娠出産できるのが特徴だ。あと哦性(オメガ)には3ヶ月に一度の発情期(ヒート)があり、この期間は無意識に欸性(アルファ)哦激素(フェロモン)で誘惑する。 欸性(アルファ)と番えば番の欸性(アルファ)だけを誘惑する。 そんな各バースの割合は、欸性(アルファ)貝性(ベータ)哦性(オメガ)で順番に1:8:1。 そんな世界の中でもここ、暁月(ギョウゲツ)と呼ばれる国が俺たちが暮らしている獣人の国だ。 もちろん俺も獣人。 名字(なまえ)雪月(セツゲツ)。さらには雪色の毛並みに金色の月のような瞳を持つ美麗なキツネ獣人で、世にも優秀な欸性(アルファ)であり、前世は日本人と言う転生者である。 さらにこの暁月では、国民たちから崇められる神子さまなのである。 みな、この美しく優秀な俺、欸性(アルファ)さまを崇め、奉る。 そんな欸性(アルファ)さまである俺のかわいい哦性(オメガ)嫁がぁぁぁぁぁっ!!! 「シュールったぁぁぁぁぁ――――――んっ!」 俺の愛しの哦性(オメガ)嫁!シュールたぁぁぁぁんっ!!! 「はい。シュールはシュールです。雪月さま」 はぅぁぁぁぁっ!今日も俺のシュールたんが……カワイイ!シュールたんは哦性(オメガ)男子である。灰色がかった茶色い髪に、黒い瞳。狐お耳は小ぶりで、尻尾はよくある焼き芋型狐尻尾ではなく、全体的にもっこりした腰に入れるロールクッションタイプ。色はさきっぽが白く、後は灰色。そして何より特徴的なのは……っ! チベスナことチベットスナギツネ獣人ならではの……このシュールな眼差しいいいぃぃっ! そのシュールな瞳で見つめられて!!トキメかない俺がいようか!? 「シュールたんは今日もカワイイ」 「そうですか」 この低空飛行感もたまらなくない!?俺のシュールたんがカワイイ!!! 「お尻尾触っていいかな?」 「ダメです」 しゅぱっとチベスナ尻尾を反対側に移動させてしまうシュールたん……っ! 「シュールたんのお尻尾に今日ももふもふだねって、挨拶がしたくて……っ」 「……シュールのお尻尾に……ですか?」 「うん……シュールたん、ダメ……?」 「……」 シュールたんはそのチャーミングなお目目で俺をじーっと見つめると……ゆっくりとチベスナお尻尾を俺の方にもそっと移動させてくれる。 「シュールたん……っ」 そう言うところめちゃくちゃ好きいいいぃぃぃっ!!!悶絶萌え必須ううぅぅっ!! そして、シュールたんのふわわかお尻尾にそっと手を触れる。 「今日もふわふわでかわいいね、シュールたんのお尻尾ちゃん」 「……本当にシュールのお尻尾に挨拶するのですね」 は……っ!シュールたんがシュールな目で俺を見つめてる――――――っ!ドキドキする!雄激(ラット)来たらどおしよおおぉぉっ!雄激(ラット)とは、哦性(オメガ)発情期(ヒート)欸性(アルファ)バージョンである! これが始まれば、愛しの哦性(オメガ)たんと交尾したくてたまらなくなっちゃうのである! ――――でも安心してね、シュールたんっ! 雄激(ラット)が来ても、俺、シュールたんのこと大切に抱くから! 「……雪月さまのお尻尾に、シュールは挨拶させてくれないのですか……?」 ガッハァ――――っ!!! その時、俺の理性は崩壊した。そう、もふもふ狐お尻尾大満開! 世の民たちがありがたいと拝むこのお尻尾9連打!なお、九本あるが、900年生きているわけじゃない。なお、その計算で言えば100歳までお尻尾なしになってしまうから気にするな!この世界のお狐さま神子のお尻尾は普段は1本、特別な時には9本出ると決まっているのだ! ぽふん……と出まくったお尻尾を、そっとシュールたんに差し出す。 「シュールたん」 「……」 その時俺は……ミタ……!シュールたんの頬がほんのり赤らむのを……っ! そしてゆっくりと俺のお狐さまお尻尾を掻き寄せ、優しくぽすぽすと撫でて……あぁぁぁぁぁっ!!!シュールたんかわいすぎいいいぃぃっ!お尻尾もすもすしてるだけで国宝級いや、世界規模でかわいいんだけどおぉぉっ! そして、俺の萌えはとどまることを知らない。何故ならシュールたんのカワイイがとどまることを知らないから。 「本日も雪のように真白く……つややかな毛並みで、気持ち良い手ざわりですね……もふっ」 アァァァアァァァ――――――――――っ!!! シュールたん萌え突破ぁぁぁ――――っ! ぱたむ。 「……寝てしまわれたのですか、雪月さま。……よしよし、……よしよし」 そう言いながら俺のお尻尾あやしてくれるシュールたんはやっぱり世界一カワイイ……っ!
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