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「…………」
里奈の質問が止まる。さすがに沼田には敵わないか。
「あれ?」
里奈が何か気付いたようだ。
「ちょっと、あんたの所のシート、タバコの火で焦げてない?」
「え?どこだよ?」
沼田が狭い後部座席の中で巨体を揺らし、シートの焦げ跡を探す。
「おい、沼田。シート焦がしたら修理代請求するからな」
阿久津もハンドルを握りしめ、前を向いたまま怒気を含んだ口調で言う。
「どこだよ?松本も探してくれよ」
沼田はかなり慌てている。その間も狭い後部座席の中で巨体は揺れ続ける。
「僕からの位置では解り辛いよ」
お前の巨体が邪魔だからな。とは言えなかったけど……。
「おい、高原!どこだよ。教えろよ!」
沼田も限界が近づいて来ているようだ。里奈にまでキレかかっている。
その里奈はというと……、
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