懐かしい理科室

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懐かしい理科室

今日も今日とて居酒屋いろは大村課長がカウンターにひとり陣取り今夜も貸し切りのご様子 「女将、生まれはどこだっけ?」 「新潟よ」 大村課長コップ酒のおかわりをもらいながら 「じゃあこれは米どころ新潟の酒かい?随分キツくて最初は目まいがしたもんだが、なんて酒だい?」 女将は一升瓶をドンとカウンターへ置き 「秋田の酒よ、高清水だって」 「なんだよ生まれ故郷の酒じゃねえのかよ」 酔いもまわりご機嫌な大村課長 「しかしキツいな、よく秋田の連中はこんなの飲んで平気だよな」 「さあね土地の人たちはアレで割ってこんなの飲まないんじゃないかしらね」 女将はニッコリ微笑んだ。 「アレってなんだよ」 なぜか笑いながら大村課長はアレとは何か、割る?それには特段気にもとめずのできあがった酔っ払い。ところがそこで何やら不意に思い出したご様子の大村課長 「そういやあ前から思ってたんだけどさこの店は懐かしいニオイ、そうだ理科室のニオイがするんだよ、なあ女将」 そのときカウンターの向こうの女将の足元でガチャンとガラス瓶のようなものが転がる音がしたもので除き込もうとする大村課長を女将は押し返し 「ごめんなさい、足が瓶に当たっちゃったのよ」 女将の足元にはメチルアルコールと書かれた瓶が数本転がっていたそうで
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