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夕食後、当時飛躍的に流行り出したカラオケタイムになった。各グループが代表者を立て順に歌い出す。女性グループからは松田聖子や中森明菜の唄が花ざかり。男性陣はチェッカーズや少年隊で盛り上がっていた。
いよいよ私たちの番だった。私はじゃんけんが弱かった。
軽快なテンポで前奏が始まった。場がしーんと静まった。
ビビった私は腰が引けるが腹をくくって声を張る。
「ゆう~きぃや こんこ あられもこんこ」
みんなが私を凝視する。
「ふっては ふっては ずんずん つもぉる」
突然手拍子が鳴り出した。目黒だった。
デーブが軽快にそのリズムにのり出した。
角田さんがぎくしゃく手をたたく。
丸井さんが起き上がりこぼしのように揺れている。
徐々に手拍子が増えていく。
「い~ぬはよろこび にわかけまわり ねぇ~こはこたつでまるくなるぅ~」
最後はみんなで合唱だった。
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