知らなくても然して困らないけれど、判っていると読みやすい設定

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知らなくても然して困らないけれど、判っていると読みやすい設定

彼くん 彼女さんに比べて歳下。 彼女さんと親しくなるまで、無自覚にこころをマヒさせて、鉄仮面の笑顔で日常をやり過ごしていた。 目の前の人を助けたい精神が強く、自己犠牲をいとわない。いつも忙しくなるのは自分に原因もある。 彼女さん曰く、「自己評価が低すぎるの。自分のお腹が空いていることさえ忘れて、手持ちの食材丸ごとあげちゃう人」。 身体は超丈夫な鍼灸師。今は開院数年の鍼灸院でオープン時から働いているが、元は今よりも多忙な院にいて3度転職している。つまり現在4院め。お客さんからはどの院でもとても慕われている。 職業柄、業務上の拘束時間が長い上に、勉強会や技術研鑽があるためプライベートはごくわずか。好きな仕事なので職を変える気はないが、仕事漬けの毎日に少し窮屈を感じ始めている。 歴代の彼女は複数いるが、あまりのプライベートの少なさにうまくいかなかった。 親元を離れてから長く、困らない程度に家事もこなすし嫌いでない。 かなりの雨男。 好きな食べ物は、ショートケーキとりんごジュース、甘口のカレー。 彼女さん 彼くんに比べて歳上。 永く心理カウンセラーとして働いていたが、ストレスと過労で体調を崩し、退職。 心機一転、全く別の分野を志しスーパーでパートをしてみたが、同じく身体を痛め退職。 2回の離職後、自力で求職活動中のフリーター。 全身の不調を感じているが、病院ではどこにも異常がないと言われる。医者運が無い。 彼くんの見立てでは、「臓器全部が機能停止して静まりかえった、生きているのが不思議な身体」。 数多くの人の心と向き合う中で、ドライな思考の持ち主になった。特に生きることに執着がなく、いつ召されても良いと割りきっている。それを感じるたび、彼くんは静かに動揺している。 生まれてからずっと実家暮らし。一通りの家事はできるが好きではない。 好きな食べ物は、ごはんとお豆腐、スナック菓子。 その他 彼くんのお休みは平日1日。 ふたりが会うのは、彼くんの休みのお昼から夕飯どきまでで、大概彼くんの部屋に彼女さんが行く形。 時々出掛けることもあるが、ふたりとも出不精なのでかなり稀。 彼くんの雨男が発動し、会える日の半分は雨が降る。
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