はらぺこ、はらぺこ。

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 これは面白そうだ。  そう思って、俺も試してみたってわけ。あ、君達も興味持った?面白そうって気になった?でもできれば検索するのは俺の話を全部聞いてからにしてくれな!  で、どうなったかって? 「すっげえ、本当に出た!」  ビンゴだったわけだよ。検索したら、本当に検索結果でそのレストランのサイトが表示された。  でもって、チェーン店とかでもなんでもないのに、都合よく住所がうちの近所。歩いて三分くらいの距離っていう激近な場所なんだ。しかも……俺がこの検索したのって夜中の一時だったんだけどさ。普通その時間に、レストランなんかやってねーじゃん?それなのに、サイトを見たところ営業時間ってなってたんだよ。  そう、この“はらぺこちかこさん”はさ、検索かけると自分の家のすぐ近くにレストランが出現するだけじゃない。必ず営業時間になってるんだ。深夜でも、早朝でも、正月でもお盆でもまったく関係なしにな。面白いだろ?  でもって、サイトにはレストランのメニューも載ってたんだけど。 「……普通にうまそうじゃね?」  これですよ。  俺、ハンバーグとかステーキとかの肉料理が大好きなんだけどさ。まさに、メニューには俺の好みドストライクのものしか載ってねえの。  しかもこりゃまた、写真がイイんだわー。  今にも湯気が立ちそうな料理の写真がずらーっと。ハンバーグなんて、ふわふわのほかほか、とろーっとかかったデミグラスソースも香ばしそうでさ。今にも美味しい匂いがしてきそうなくらいなんだ。ただのWEBサイトの写真なのに、だぜ?  その日、俺はちゃんと夕食を食べたはずだし、夜食は基本的に食べない人間だった。食べないようにしていたというより、そんなに夜中におなかがすくようなことがないつーかさ。それなのに、その写真見たらもう、ご飯が食べたくてしょうがなくなっちまったんだ。 「お腹空いたなあ……」  これはもう、今すぐ行けってことに違いない!  というか、もう我慢なんてできるはずがない!  俺はその場で服を着替えたさ。さすがに寝間着用のぼろっぼろのジャージ姿で外に出るわけにもいかなかったしな。それなりに見える私服を着て、財布と携帯を持って、寝ぐせだらけの髪の毛もちゃんと整えて外に出た。  そして、すぐそこのあるはずの“はらぺこちかこさん”に向かったんだ。 「え、えええ……?マジで?」  それで、だ。
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