第2話 デストロイヤー

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「うぅ……うーん……」  ──ここはどこだ?  それが最初に頭に思い浮かんだ言葉だ。  青い空、白い雲。そしてザワザワと葉を擦る音……。  間違いない、ここはアメルにある丘だ。てか……オレ、寝てた? 「おはよう、レイン。こんなとこに一人でどうしたの?サニーは?」  グワングワンする頭に喝を入れ、横を見るとバスケットを持ったスクーレが心配そうにこちらを見ていた。  ……ん?待てよ。オレ……一人で? 「……サニーは?」 「いや、そう聞き返されても!……レインはここで一人で寝てたのよ」  オレは首をかしげながら思い出していった。 「……オレはサニーとピクニックを……確かこのクッキーを食べたら眠くなって……それで……」 「あぁ、それが原因ね、絶対。薬でも盛られたのよ、きっと」  スクーレは散らばっているクッキーを見ながら言った。 「薬か……でも誰が何のために?」 「そこまではわからないわ。とにかくサニーを探しましょう」  オレはサニーのことをどう思っていたのだろうか。  ──少し前まで敵だったんだろ?  心の中で、オレが吐き捨てる。しかし彼は今も昔もオレの弟。きっと寂しくて泣いてるはず。  なら、やることは一つしかないじゃないか! 「──そうだな!」  オレは立ち上がり、体とマフラーに付いた草を払った。 「まずは相談ね。えぇっと……」 「そういや手紙は届いたか?リストに渡したんだが……」 「ん?あぁ、アレ?あるけどまだ読んでないわ」  ほら、とポケットから取り出した。  常備してるくせに読んでないのか……。 「なんで読んでないんだよ……」 「困ったときに元気をもらおうと思って!」 「な、なるほど……?」  女の子って……そういうもの……なのか?
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