物語のお姫様

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爺や 見つけましたぞお姫様! お姫様 爺や!どうしてここに?階段はなかったはずよ 爺やである、物語では主人公たちの中を引き裂く悪者ともいう 爺や お姫様!王子を助け出してしまってはいけません!お姫様が王子を助け出すなどあってはならないのです さぁ早くかえりますよ、お姫様が帰れば物語はあるべきはずの道を進みます、そうすればお姫様は、勇敢な王子に助けてもらえるのですぞ、 お姫様 爺や、 王子 それはひどいだろう、確かに物語通りに進めることは大切だ、けど自分を殺してまで守ることではない、 人はたくさんの個性を持って生まれる、必ずしもそれが周りから望まれるものとは限らないけど だからと言って無理やり合わせなければならないわけではないんだ 爺や けど物語どうり進めば幸せになれるのですぞ! 王子 自分を殺してまでほしい幸せなのか?自分どうりに生きていては得られないようなものなら俺はいらないな お姫様 王子、ありがとう 王子 自分の人生なんだ好きに生きろ お姫様、 そうね、私は部屋で大人しくしているのはしょうにあいませんの、今のように自分の好きなことをし、好きなところに行き、自分らしく生きたいわ、 爺や 物語の幸せを諦めるのですか? 姫様 爺やが私を心配してくれていることはわかる、けど私は自分らしく生きていきたいわ お姫様は心を決めた、姫様という役に生まれたがために得る幸せよりも、自分らしく生きていく楽しさを選ぶのだ、 爺や わかりました、爺やはもう何も言いませぬ、姫様の笑顔がこんなにも輝いているなんて、 爺やの心配はただのお節介じゃったようじゃな お姫様 ありがとう爺や、私は広い世界を旅したいとずっと思っていたのやっと夢が叶うは 王子 自分らしく好きに生きるといい、俺も王子なんかやめて旅に出るとするよ、幸優秀な弟がいるしな、 物語ば所詮物語、人の心は役なんかにおさめることはできないわ 広い世界の長い人生、自分らしく生きていけば存外なんとかなるのよ 今の自分を変えるのは自分次第、自分らしく生きていけばきっと楽しい未来が待っているはずよ
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