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そうこうしているうちに第2レースが終わり、すぐに第3レースが始まった。
俺はタケルの走りにしか興味がなかったのであまり集中して見ていなかったのだが、しばらくすると隣の席から大声が聞こえてきた。
「ちょっと男子〜! ダラダラしてないで真面目に走って〜!」
驚いて隣を見ると、いつの間にかそこにいた思春期の女子が、走っている選手に怒っているようだった。
みんな真面目に走っているだろ、と思いながらも俺は何も聞いていないフリをしたが、その後も怒り続けていたため、そんなに言わなくてもいいじゃんと思った俺は注意した。
「あの、静かにしてもらっていいですか!?」
「あっ、すみません……」
意外にも、思春期の女子はすぐに謝った。
「うち、合唱コンクールの指揮者で……いつも真面目にやらない男子に怒っていたので、その感覚で今日も言ってしまいました。すみませんでした」
そう言うと、思春期の女子は気まずそうにどこかへ行ってしまった。
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