最新式

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 最新のパソコンは、重さも21グラムと最軽量だ。持ち運びをする側としてはありがたく、どんどん便利になっていく。技術の進化とともに、デジタルデバイスは高度になっていき、その進化はデジタルデバイスに限らなかった。 「3号、つぎの現場は君が行ってくれ」 「ラジャー、オリジナル」  人間も最適化され、優秀な人材ほどコピーが作られた。俺のオリジナルはそこそこ優秀で、コピーが俺含め三人いる。名前は同じなので、全員がそろった場合は、「オリジナル」「1号」「2号」「3号」で呼び方を区別している。  俺のパソコンは今日から最新式の21グラム。旧式のパソコンはお払い箱になった。リサイクルショップへ引き渡されるそれを眺めながら、俺はふと自分の行く末について考えてしまった。自分もしょせんはオリジナルではない道具のひとつだ。いつかあんなふうにお払い箱になるかもしれない。パソコンはまだいい。リサイクルショップという次の行き場がある。俺はどこに行くんだろう。    1号と2号と俺では能力の差はない。同じ人間の同じクオリティのコピーだからだ。違いがあるとすれば、オリジナルの元に納品された順だ。一番古いのは1号。奴が納品されたのは、俺の旧式のパソコンが支給されたのと同じ時期だったと聞いたことがある。  そういえば、最近1号のすがたを見かけない。たまたまタイミングが合わないだけかと思っていたが……。
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