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1. インタビュー
月刊『読書生活』創刊十周年記念企画として、人気恋愛小説家で今月三作目の小説『夜想曲』を刊行した加來美尋先生の独占インタビューをお届けします。
先生にとって“運命の一冊”とは? どうぞお楽しみください。
── 加來先生は最初はテレビの脚本家として出発されたのですね?
【加來】 ええ。高校、大学と演劇部や映画研究会で脚本を書いていて、会社勤めをしながらテレビ局の脚本コンクールに応募し、それが入賞してドラマ化されたのが最初です。
── 高校生の頃から書かれていたのですね? ぜひそのお話を聞かせてください。
【加來】 あら? もう二十年以上前の話ですよ(笑)
母校は中高一貫の女子校で、私は高校で廃部寸前の演劇部に入りました。役者・裏方と何役もやらなければならない中、高一の文化祭で『若草物語』をやり評判になり、二年で『嵐が丘』、そして三年で『風と共に去りぬ』をやりました。
── 凄い! 名作ばかりですね。その脚本をすべて先生お一人で書かれた?
【加來】はい、そうです。
── 評判はいかがでしたか?
【加來】 お陰様で大好評でした。『若草物語』のあと、入部志望者が殺到しました。
── テレビでは恋愛ドラマの脚本を書き、次々ヒット作を生み出して恋愛ドラマの女王と呼ばれていましたね。脚本家から小説家に転身された経緯を教えてください。
【加來】 担当したドラマのノベライズ版を書かないかと依頼されたのがきっかけです。それが小説家デビュー作の『潮騒に消えた恋』です。
── その後、二作目の『恋人達のレクイエム』はベストセラーとなりましたね?
【加來】はい。多くの方に名前を知っていただけ嬉しかったです。
──そして今回三作目の小説が出版されましたが、そんな先生にとって“運命の一冊”はなんでしょうか?
【加來】はい。それはやはり、この世界へ入るきっかけになった『若草物語』ですね。脚本も小説も個の作業です。その楽しさと苦しさを知った、私の原点とも言える一冊です。
──では次に、先生の新作について伺います。先生の……。
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