川瀬side

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2月17日、月曜日。 就業前のフロアで、彼に声を掛けられた。 「おはよう、川瀬くん」 「おはよう、岸野くん」 微笑む彼と目を合わせたが、彼の唇に目が いってしまい、一昨日の夜のキスの感触を 思い出してしまった。 「じゃあ、また」 慌てて去ろうとする彼の背中に、声をかけた。 「岸野くん。今日帰れたら、一緒に帰ろう」 「あ、うん」 昨日いっぱい考えていた。 彼にはっきり、伝えたいことがあった。 そして、できればもうひとりにも。
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