本編

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「キス、しちゃったね」 「うん」 彼の言葉に恥ずかしくなり、俯いた。 「岸野くんの気持ちには、気づいてた」 「そうなんだ‥‥」 顔を上げ彼を見ると、 まっすぐ僕を見つめる彼と 視線がぶつかった。 「拒絶されなくて、良かった」 「拒絶だなんて、そんな」 「岸野くんが、好きだ」 さらっと彼の口から、 僕への愛の言葉が出て驚いた。 「川瀬くん、あの僕も」 改めて自分の気持ちを伝えようと 言いかけた言葉は、最後まで言えなかった。
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