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VS神父⑤
お釣りが欲しいほど体で存分に払ってやったので、勇者と格闘家をゾンビ化させないで生きかえらせることができた。
二人が蘇生したなら、俺としては助平変態神父がのさばる不浄の教会から、とっととおさらばしたかったが、なにせ無一文。
神父が教会に泊めてくれるというのに「まあ、俺の体は安くないからな」と考えて、世話になってやった。
が、夜這いを警戒して、また神父に当てつけるため、勇者と一夜を過ごすことに。
もちろん格闘家と白魔導師は不在。
格闘家は早速、稼ぐために村の警備の仕事に。
白魔導師は高熱の子供に、夜通し付き添うとのこと。
教会のそばには人家がないし、同じ建物内にいるのは神父だけ。
勇者に股間をしゃぶしゃぶ貪られて「聞こえてかまうものか」とやけになり「ああ!あ、あ、あん、ああん!」と身もだえ喘ぎながら、日中の神父とのやりとりを思いかえす。
「申し訳ない。私たち神父は結婚ができないので、つい・・・」と悪びれなく、すがすがしく笑いかけた神父は、俺を腕に抱き、濡れた下半身を布で拭いた。
股を拭いたときに、尻の奥のそこにかすめて「っ!」と顔を引きつらせたのに気づかれたらしい。
後光が差すような微笑みを浮かべ、ほざきやがったもので。
「大丈夫ですよ。
勇者さまが、お使いのところを荒すなんて、そんな恐れ多いことは致しませんから」
棺桶をちらりと見たのを誤解したらしい。
それにしても、ベロリンチョも「勇者に惚れているのか」と寝言を吐いていたに、勇者を見る俺は、傍から、どう見えているのだろうか。
「どいつもこいつも」と苛立ちながら、声量を抑えず、あんあん腰を跳ねて鳴き、勇者の髪をかき混ぜる。
おねだりはしていないが、いつになく反応が大袈裟なのが、気になってか、勇者は上体を起こして「どうしたの?」と笑いを含ませ囁いた。
「僕が死んで、このまま目を覚まさなまいかもと思ったら、心細くなっちゃった?」
「寂しいどころか、悪徳神父に体をけがされて大変だったわ!」とは、もちろん泣きつかずに、じれったく股間を撫でられるのに、息を乱しつつ「も、もう・・・」と。
「もう、死な、ない、でえ・・・」
死なれたら「結婚できないから」とか戯言をほざく、欲求不満のエロ神父に犯されるからな。
なんて含みがあるとは、つゆとも知らず、どうやら心にずきゅんときたらしい。
「はあ・・・かわいい、かわいいねえキー、かわいいよ・・・」とうわごとのように繰りかえし、ちんこをもみくちゃにしてきて、俺はもう、ひたすらやだやだあんあん。
ただ、頭の隅では「死んだのを放って逃げだせばよかったのでは?」と思ったけど。
すこし前まで、パーティーから離脱しようと四苦八苦していたなら、チャンスととらえそうなところ。
棺桶を見捨てようとせず、死んだ二人を人質にとられる形で、神父に体を捧げるような真似をしたのは、どうしてだろうか。
俺に憑りついた前世の恋人が、したり顔でなにか云いかけたものだから「ふあ、あ、あ、ああああ!」と悲鳴のような喘ぎをあげて、かき消してやった。
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