1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
全員に的確な指示を出す。
そして、俺と数名の騎士でドラゴンへと近づいていく。
他の者は俺たち前衛の援護だ。
俺は先頭に立ち、剣を抜いた。
そして、剣先を憎きドラゴンへと向ける。
すると、ドラゴンが俺たちに気づいて、ゆっくりと起き上がり、高らかな咆哮を上げた。
その激しさに俺以外の騎士が後退りする。
「億するな!相手はたかがドラゴン一匹。俺たち小隊の敵ではない!皆、俺に続け!」
大きな声で他の騎士の士気を高めた。
そして、ドラゴンへと真っ先に突っ込んでいく。
◯
少々手こずったが、俺たちはドラゴンの討伐に成功する。
小隊の中には多少の傷は負った者もいたが、死者は出なかった。
最後は俺の剣がドラゴンの心臓を突き刺し、ドラゴンは生き絶えた。
「やりましたね隊長!」
「…ああ、ようやくだ。俺はこのために騎士になったのだから…」
「知ってますよ!何度も隊長から聞かされて来ましたからね」
「…にしてもどうしますこのドラゴン?こんなデカいドラゴンを持って山は下りられませんよね?」
「そうだな…出来ればドラゴンの亡き骸を王国に持ち帰りたかったが、それは現実的ではないな。仕方ない諦めよう」
そう言って、俺は小隊を率いて再び先頭に立ち、王国に帰るべく、ドラゴンの巣をあとにしようと歩き出した。
すると、巣の端に何かがあることに気がつく。
最初のコメントを投稿しよう!