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この時のツバメの声が、いつまでも耳に残っている。
僕は、ツバメとずっと一緒にいたいと思っていたのに、もしかしたら心の奥底で、こんなシチュエーションに憧れていたのだろうか?
卒業して、進路が違うというだけで会える頻度は目に見えて減り、マイペースに絵ばかり描いている僕には、ツバメが遠くへ飛んで行きたがっているように見えた。
遠くへ飛んでいったとしても、きっと帰ってくる。そう自惚れて、僕はツバメに執着していないふりをした。
ツバメが、そんな僕に痺れを切らし本当に飛び去ってしまったのだと気づいた時は、もう手遅れだった。
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