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にこやかにいう私を千倻はまっすぐにみてはくれない。
「それは私が絢梨の望むお友達でいられないと思ったから、、、、。」
千倻のままでいいよ。私しかいなくて、私のことで心を乱す千倻が可愛いらしくて仕方がない。良いのだ、少し雑に扱われても千倻の根底に私がいるのなら。
潮風が私の背を押す。全て海のせいにした私の突然の挙動に、千倻はそのくりくりとした目をさらに大きくした。
「千倻の一番は私じゃないと嫌だ。」
口に潮味を感じる。まとわりつくような強風のせいか、それとも。
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