0人が本棚に入れています
本棚に追加
初恋の夢
夢を見ていた気がする...
いつもよりも巨大な建物
いつもよりも軽く感じる体
まるで、自分が小さくなったような気分だ。
あたりを見渡す。視界がぼやけていて何も見えない。
しかし、しばらくすると何か人の影のようなものが浮かんできた。
再度、その影のようなものにピントを合わせる。
すると、だんだんと影が薄れていき、輪郭がはっきりとしてきた...
そこには、おにごっこや砂遊びをする幼稚園児がいた。
僕は慌てて周囲を確認する。ここは、幼稚園のようだ。
ここでは、幼稚園児たちは楽しく遊んでいた。
「次は、ことねちゃん鬼ね。」とそのグループのリーダーのような子が言った。
「うん、わかった。」とその子が言う。
すると他のメンバーは僕のほうに向かって足早に逃げてきた。
だんだんと近づいてくる。
『あれ?』僕はふと思った。
「なんでだろう。幼稚園児が大きく見える。
僕の目線と幼稚園児たちの目線が同じだ...」
僕は疑問に思って、一度、頭を整理して再度、前を見る。
やっぱり、同じ身長だ。
つまり...「僕も幼稚園児になったということか!!」
確かに普段より建物が大きいことのようにたくさんの違和感があった。
でも、まさか本当にそうなるなんて・・・
僕はこの身に非現実的なことが起きたことに動揺し、頭の中が真っ白になっていた。
すると、建物の方から誰かが出てきて声を上げた。
「おやつの時間ですよ。皆さん。お部屋の中に入ってください。」
おそらく先生の声だろう。
校庭で遊んでいる幼稚園児たちはいっせいに「はーい。」と返事をした。
幼稚園児たちは遊ぶを終わりぞくそくと部屋に戻って行く。
そして、おにごっこをしていた幼稚園児たちも部屋に戻って行っている。
僕はただ呆然とその出来事を客観的に眺めているだけだった。
すると、突然、後ろから誰かに手を引っ張られた。
「行くよ。ひなたくん。」そう言って部屋に向かって走る、元気いっぱいの彼女は先ほどおにごっこでおにをしていた女の子だった。
笑顔で元気いっぱいに走る彼女の姿にやさしくてかっこいいな
僕はそう思った。
そうして、僕は笑顔の少女に引っ張られて、部屋に入って行った。
最初のコメントを投稿しよう!