旅路の食事

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旅路の食事

 果てがないように見えるステップを友人とふたりで進む。見渡す限りに広がるステップの向こうにある東の国から、遙か西にある母国に帰る途中なのだ。  行きにも直面した問題なのだけれども長い旅路の間、食糧をうまく調達できないことがままある。現に今も、すこし前に立ち寄った町で買ったドライフルーツだけを頼りにしている状態だ。  次はいつ食糧を手に入れられるだろう。友人が狩りをできるとはいえ、毎回成功するものでもないのだから。  満足に食べられない日々が続いていておなかが空いた。  空腹で痛むおなかに手を当てると強い風が吹き、少し前を進んでいる友人の長い髪がなびいて首が見えた。  あそこにかじりついたら、どんな味がするのだろう。
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