09.さめない熱

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そのあとお言葉に甘えて、シャワーを拝借させてもらい、以前泊まったあとすぐに綾子ちゃんがあたしのためにと用意してくれていたらしい、新品の下着とパジャマに驚きながらも、身支度を済ませて再度菖くんの部屋へと戻った。 「菖くん、お待たせ。あの、、色々とごめんね?」 シャワーを借りる前に薬を飲んだこともあり、段々とそれが効いてきている気がした。 そんなあたしに対して、 「別に、俺がここに連れてきたんだから謝る必要ねえだろ。…とりあえず風呂入ってくるから心菜は寝てろ。いいな?」 そう言ってあたしを早々にベッドへと寝かしつけると、菖くんはさっさと部屋を出ていってしまった。 これって、、今どういう状況なんだろう。 何もかもが中途半端に有耶無耶なまま菖くんの家に泊めてもらうことになっちゃったけど、結衣ちゃんとは付き合ってないってことで、いいんだよね? そもそも、最初から好きじゃなかったってどういうこと?じゃあ今までしてきた事ってなんの意味があったの? 分からないことだらけではやく菖くんとお話がしたいのに、何を言われるのか想像もつかなくてちょっとだけ怖かった。
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