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そういえば、あたし菖くんにだいすきって言い逃げしなかったっけ?
そのことに一切触れられないまま今に至るということは、対して気にもされてないってことなんだろうか。
でも、あたしのことを追いかけてきてくれたってことはそういうわけでもないのかな?
そんなことをぐるぐると考えていたら眠気なんてものは何処かに吹っ飛んでいってしまった。
しぼらくして、菖くんが部屋へと戻ってきた。
それに、上半身を起こして「おかえりなさい。」と、声をかければ「なんで寝てねえんだよ。」なんて、文句を言われてしまう。
「だって、菖くんとお話ししたくて。薬飲んで体も結構楽になったし、、、だめ?」
すると徐にベッドの横に腰掛けて、あたしを覗き込むように目線を合わせると
「…、まあ、確かに熱はさっきより下がってるみたいだな。」
と、あたしのおでこに触れながら菖くんが言う。
そんな菖くんの瞳をあたしも負けじと見つめ返して、
「菖くん、、。あたしの気持ちはもう伝えたから分かってると思うけど、その、期待しちゃってもいいの…?」
なんて、自分からかなり突っ込んだ内容を菖くんへと投げかけた。
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