菖くんの恋のお手伝い

01.その恋手伝わせて

別に、新條菖とそっちの意味でお近づきになりたくて話しかけたわけじゃないのに、寧ろあたしも話すことないよ！と言いたかったけど、話しかけた手前そんなことも言えずグッと言葉を飲み込むことしか出来なかった。

正直、かわいいと周りにちやほやされたことしかなかったのでちょっと悔しかった。

が、これまた同じサークルの川澄結衣(かわすみゆい)ちゃんへの対応は、その他大勢の女の子たちとはちょっと違う特別な対応だということに気づく。

聞くところによると、どうやら幼馴染らしい。
さすが新條菖、この手の情報はちょっと聞けばすぐに手に入ってしまう。

ふーん、だから心を許してるんだ。

と、その時は納得したけど、どうやらそれだけではないのでは？とあたしの女の勘がやたらとうずく。