第零章 穢れ討伐

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なので彼がとどめを刺したのは問題ないが、やり方が問題なのだ。 核は崩壊する際、破裂して辺りを穢れで汚染する。 そうしないために私が矢で御符を貼り、伶龍がとどめを刺すのが正しいやり方だ。 けれど彼は待てができない。 躾のなっていない犬のごとく、核が姿を現すと一目散に向かっていく。 おかげで毎回、この有様だった。 「いい加減にしてくださいよ、まったく」 彼――柴倉(しばくら)さんの口から疲労の濃いため息が落ちていく。 そうさせているのは自分なだけに、大変申し訳ない。 今日は着替えすらさせてもらえずこれなので、柴倉さんはかなりご立腹なようだ。 わかるけどね、私も彼の立場だったら怒鳴りそうだ。 「刀の制御は巫女であるあなたの役割ですよね」 「……はい。 すみません」 頭を垂れてひたすら無心に謝罪を繰り返した。 私だって好きであんなヤツとパートナーを組んでいるわけではない。 できることなら今すぐ別の刀と交換したいくらいだ。 しかし、パートナーチェンジは刀が折れたときしかできないと言われたら、諦めるしかない。 「本当に頼みますよ」
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