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光永は保健室から病院に運ばれそのまま入院してしまった。
俺なんかが行ったら迷惑だろうと思ったけれど、やっぱりどうしても気になって…
翌日学校帰りに見舞いに行った。
4人部屋の病室を覗いたら、いつもの3人組で楽しそうに笑っている姿が見れた。
声をかけずにそのまま帰ろうとしたら、2人が俺に気付き部屋から出て行ってしまった。
「後はよろしく」なんて言われてもどうしていいか分からず、とりあえず奥の左側にいる光永の側まで行った。
俯いていた光永が弱々しい掠れた声で
「ごめん」
と言った。
「…光永が謝る意味がわからない」
「好きだなんて言って、ごめん。今更だけど」
まだ未練がましく気持ちを捨て切れていない俺は、光永の謝罪の言葉にできる限りの笑顔を作ってみせた。
「あぁ……やっぱり罰ゲームとか…か」
「違う‼︎そんなんじゃない‼︎私なんかが好きだなんて言って…迷惑かけてごめん」
「ちょっと…え?」
「私なんかに告られたら、そりゃ笑えないよね」
「待って待って…嘘だろ…」
俺は思わず光永の両肩に手を置いた。
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