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 穴の周りはお空が隠れちゃうほど大きな建物が囲んでた。  みんなこのどこかでぼくを待ってるかもしれない。  建物の周りを回って探すことにした。    おひさまとお月さまが、ぼくのマネしてぐるぐるおいかけっこしてる。何回も何回も。  トラックが何度もこの建物へやってきて、そのたびガラクタを穴の中へ放り込んでいく。  あるときぼくは、もう探すのをやめた。    建物の壁まで歩いていって、座り込んだ。  「そっか、みんなぼくを置いて行っちゃったんだね」    もう、疲れた。  
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