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2.
いちばん古い思い出の中で、ぼくはせまくて暗い部屋にいた。
ホコリがふわふわ遊んでる部屋だ。
足の細い棚がたくさん並んでいて、その上からロボットの子や恐竜の子がこっちを見下ろしていた。
「あら、今度はくまのぬいぐるみさんね」
とっても可愛い声にうっとりして、振り返るのがすこし遅れちゃった。
そこにいたのは人形の女の子。大きな目はお月さまみたい。髪の毛は金貨の色、きっと触るとぼくの体よりもふわふわなんだろうなぁ、と思った。
ごあいさつしなくちゃ。
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