愛しの My Buddy --イケメン准教授に知らぬ間に溺愛されてました--

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 ドクンドクンと心臓の音がうるさい。抱き合うまでのこのスキマ時間。頭の中はセックスでいっぱいなのに、どう振舞えばいいのかわからない。  おしゃべりする?変なことしたら興がそがれる?やっぱりやーめたってなっちゃう?何かアクシデントが起きる?流れはささいなことで変化する。  バタフライエフェクト。  そうと気づかずに何かが起こってしまう。闇に放り込まれたような心細さに不安でいっぱいになる。  生きるということは手探りで、都度何かを精一杯選択していくのに、気づかぬうちに想定外の場所に連れてかれてしまう。  縋るように手のひらに力を入れると、強く握り返された。  顔を見ると、ふわっと優しい笑みで見つめられた。 「せっかくだから、いっぱい妄想してて。俺にこうされたいとか、ああされたいとか。で、ちゃんと教えてくれよ」  ん、もう。先生ってば、どこまでもいじわる。 「俺は今、いっぱいイメージトレーニングしてるぞ。部屋に入ったら、まずぅ、」 「なに、それぇ」 「え、しょうがないじゃないか。それともキミが全部やってくれる?」 「ムードがない!!」  先生はハハハと気持ちよさそうに笑い、「ああ、恥じらってるキミも、すごく可愛いな」と言ってまたキスをしてきた。 「キミも」という言葉は耳障りがいい。「は」と言われたら縛られる。男性が褒めるたびに窮屈になってくる。  可愛くなければ愛されない?恥じらわないと抱いてくれない?ハリのある肌を失ったら見向きもされない?  若くて可愛いだけが褒め言葉なの?そんな、年を取るたびに削られる言葉なんかいらない!  褒め言葉を素直に受け取れないなんて、自分でもイタっと思う。  自分らしさもよくわからないのに。丸ごと愛していると言われたところで納得がいかない。自分をわかってないのに、あなたにわたしの何がわかるの?  これからいくらでも変わっちゃうだろうに。  それでも今の自分とこれからの自分を見て欲しいと思う。自分を自分たらしめる何かを見てもらいたい。  砂浜に埋もれた、これから隆起するであろう陸地。それがどんなものなのか、一番恐れているのは自分かもしれない。  バカだな。恋愛鬱かな。  比較的暖かい1日だったが、夜は季節通りの冷気を運んできていた。来週はクリスマス寒波がやってくるという。 「身体冷えちゃったね。軽くシャワーを浴びようか。俺が洗ってあげるから」  ラブホテルの部屋に入りキョロキョロしてると、後ろから抱きつかれた。首筋に唇をはわせ、器用にコートを脱がしていく。セーターに続いてインナーをはぎ取られるように脱がされた。  チャコールグレーのブラジャーの上から胸を揉みしだかれ、唇は耳に移動した。両手はゆっくりと腰に下がり、スカートのファスナーがおろされる。スカートがあっけなく床に落ちた。 「全部脱がしてもいい?」  コクンとうなずくと、ストッキングに手をかけたまま顔中にキスをされる。ブラとパンティだけになった姿になれば、まじまじと見つめられる。恥ずかしくて、ついうつむいてしまう。  先生はセーターとインナーをまくりあげ、チノパンとボクサーパンツをサッと脱ぎすてた。両手が菜穂に伸ばされた。ひきしまった無駄のない身体からコロンの匂いが淡く漂ってくる。  背中のホックがはずされ、あらわになった乳房を口と手のひらで愛撫された。声が自然に漏れる。そのままベッドに押し倒され、パンティも脱がされた。唇は胸の先端から徐々に下がっていく。 「シャワーを浴びてから」 「いや、待てないね。ちょっとだけだから」  閉じようとする脚を強引に押し開き、唇が押し当てられた。ゾクゾクっと快感が背中をかけあがる。 「ああ、だめだ。1回戦はこのままいこう」  ん?1回戦?  ヴァギナに指を入れられ「キミだって待ちきれないだろ。たっぷり濡れてるよ」  くちゅくちゅと音が漏れ、恥ずかしさでいっぱいになる。チラリと見た顔は色気MAX。また蜜があふれてくる。乱れた前髪が突起におろされると、舌が芸術的な華麗さで動き、時に吸いついてきた。  勃起したペニスが脚にあたると、ジワッと興奮が喚起され、さらに疼いた。 「ああ、またあふれてきたね。今、どんなエッチなこと考えてるの」  脚が震えてきた。「いや、いじわる」 「しょうがないな。少し吸ってあげるから」  ジューという音がたてられ、愛液を啜る音が耳に響いた。 「だ、だめぇ」 「ますます濡れてきたか。感じやすくて嬉しいよ」  そういうと身体を離し、自分の性器を菜穂に握らせた。 「そのまま触ってて、ああ、しごいてくれると嬉しいな」  机の上に置いてあったコンドームを開封すると、ペニスを目の前につきだした。 「フェラしてくれる?」  掠れた声に熱っぽい眼差し。ぬるっとした先端から飲み込んだ。表情が見たいと思ったが、向こうも見ていると思うと、恥ずかしすぎる。どうしようか。  うっ。  ベッドのきしみより小さなうめき声が聞こえ、視線をあげた。 「そこまで。イキそうになったよ。ああ、なんて淫らに微笑むんだ」  感じてくれてると思うと、知らず顔がゆるんだようだ。こちらは羞恥心MAX。  コンドームを装着したペニスが少しずつ菜穂の中に侵入しきた。顔をじっと見つめ、時々無邪気に微笑む。唇をせがめばいくらでも貪ってくれる。唾液まみれの舌はからみあい、胸は揉みしだかれ、うずいた芯はピストンの動きに合わせてせつなく鳴く。  快感が高まってくる。触れられる場所すべての細胞が喜びの歌をかなではじめる。一気に悦楽が濁流のように押し寄せてきた。全身がしびれたような感覚、 「ああん、もう、あっ」  伸はそれを合図ととらえたのか、激しく腰を振ってきた。今まで経験したことのない官能に身体がしなり、甘くてせつない喘ぎ声が鋭さを増す。  イッたと思うと同時に伸の身体が折り重なってきた。
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