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二人はLINEで知り合った。
お互い顔も知らない同士。
アイコンだけがお互いの目印。
毎日交わすLINEは、家族以上。
まさに二人は恋人同士。
だけど、遠く離れた存在。
会うことも叶わぬ存在。
だけど心は通じていた。
僕は彼女に悩みを打ち明ける。
彼女も家庭内のいざこざや
彼女自身の病気も包み隠さず曝け出してくれた。
それは真剣なプラトニックラブ。
お互いに思いやりを示し、僕は彼女の幸福と、病気の全快を心から祈った。
気丈な彼女は、病魔に立ち向かう。
だが、彼女の身体は徐々に衰退していく。
毎日交換していたLINEも彼女は書くこともままならない。
コメントがスタンプだけに変わり、今は既読のマークが付くだけ。
でも既読がつくのは彼女が生きている証拠。
その既読のマークが付か無くなる時、
僕は深い悲しみに暮れるだろう。
今は既読のみ付くだけ。
彼女は僕との約束を守り既読だけはつけてくれる。
コメントも書けない彼女。
彼女の身体が本当に心配だ。
実際に会うことの無い僕に
彼女は失望したのかも知れない。
それとも別に良い人が出来たのかな!
僕は彼女に嫌われてしまったのかな?
彼女に対する想いを僕は消さないといけないのかな。
彼女の想いやりは、僕に諦めさせる事なの?
彼女からの既読のマークが付かなくなる前に。
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