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(でも、どうしよう)
啖呵をきって店を出てきてしまったけれど、やっぱり手ぶらで加入試験を受けるのは心もとなかった。
アタシはさっきの店主が言っていたように、獣人だった。キャットタイプの獣人。ネコ耳と長くのびるしっぽがその証。でも、アタシには血統書がないから、親が分からなければ、家もなかった。血統書のない獣人は保証されないのがこの国の制度だ。そういうのはまともな職に就くこともできない。日雇いの人数合わせの野良仕事しかできない。
「だから、アタシは……」
けど〈組合〉は実力社会だ。実力さえあれば、血統書のない獣人でも、前科のある妖怪種でも受け入れてもらえる。受け入れてもらえれば〈組合〉が保証人になって住居や給金をくれるという。
「……だからアタシは、なんとしてでも〈組合〉に入るんだ!」
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