secret kiss

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土曜日なだけあって、周りは家族連れやカップルが多かった。 俺達もカップルに見えるだろうか。 「あ、ねぇ、イルカのショー見ようよ!」 「そうだな、行こうか」 正直、あまり興味が無いので菜穂について行く形になっている。 菜穂が楽しそうなら良いか。 「ね、手繋いでも良い?」 「え……」 菜穂が手を差し出して来たので、俺はその手を見つめてしまった。 手を繋いだら、菜穂の気持ちを受け取った事にならないか? そして付き合う事に同意したと思われ 「駄目?」 「あ、いや、手汗かいてるからさ。やめとくよ」 「そうか〜残念!」 俺が言うと菜穂は頬を膨らませて「じゃあ今度ね」と笑った。 良かった、納得してくれて。
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