4章 証拠

5/5

25人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「そうね。だけど、決戦の時はワタシもついていくから安心して!」 「助かる。正直、俺だけだと無理がありそうな件だからな」 すると、栄策は龍彦の肩に手をおいて、こう言った。 「いったでしょ?ワタシにできることがあったら手伝うって♪…あ‼決戦の前に会長に報告にいかないとね~」 「あぁ…苦しいぜ…。だけど、報告するって約束したから…栄策も一緒にきてくれないか?」 「もちろん」とニコッとしていうと、龍彦の背中をポンと叩いた。 「ワタシがいないと会長とお話できないからね~笑」 「確かにそうだな…。てか、なんで霊感とか霊力あんの?」 龍彦からの鋭い質問に、栄策は耳打ちした。 「それはね…ひみつよ♪」 「秘密かよ」 じれったくしてくる栄策に、ややイラっとしつつも、栄策に窓際部署に同行してもらうことをお願いした。 「窓際部署にいくときは、少し早めに声かけてちょうだいね〜。できれば翌日休みの時がいいわね」 「わかった。そろそろ休憩時間が終わるんじゃねーの?」 栄策は腕時計を見て慌てて社長室を出て行った。 前回、智則が栄策に憑依して喋ったことはリアルだった。 今度はこの前みたいに、短時間で話が終わるとは思えない。 智則にどんな顔をして会えばいいのか、龍彦は書類と写真をまとめながら、智則と再会することだけで頭がいっぱいになっていた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加