2章 不穏

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それから、龍彦は沙絵の彼氏の調査をするべく、沙絵に連絡を取った。 沙絵からおおまかな彼氏の情報を聞かないと、調査ができないからだ。 「沙絵ちゃん、また久しぶりになっちゃったけど、元気にしてた?」 沙絵にメッセージを送るとすぐに返信がきた。 「たっちゃん久しぶり~♪ 忙しいけど元気にしてるよ☆」 「彼氏とも上手く行ってる?」 「上手くいってるよ〜。久くんをね私の会社に入れたの~」 龍彦は「え?!」となった。 沙絵のメッセージを見て、脳みそがフリーズしたのだ。 久を自分の会社に入れるまではよかった。とはいえ、いくら人手が足りないという状況でも久を…恋人を経理に入れるのは、あまりに無防備すぎると…。 沙絵が久を信頼しているのかもしれないが、公私混同していないか龍彦は不安になってしまった。 龍彦は沙絵から、久についておおまかな情報を聞き出した。 沙絵は昔から変わっておらず、龍彦になんでも話してしまう。 おかげで久の情報は1時間くらいのやり取りで、集めることができた。 龍彦は調査用のパソコンで久を徹底的に調べ出した。 久のSNSからさまざまな情報を見つける。 早く沙絵の交際を止めなくては…何とも言えない胸騒ぎでいっぱいだった。 しかし、異変はもうすぐにやってきてしまった。
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