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あの日、由香子を迎えに行って別荘に戻る時にすれ違った男の人がいた。
この奥は、私達の別荘しかないし、手には何やら持っていたので、何か用事だったのかな?と思って声をかけたんだけれど、顔を背けて行ってしまったのよね。
それが大黒玲香の弟だったなんて。
まさか、その時にブレーキに細工していたなんて思ってもなかったわ。
ブレーキが効かないとわかった時の恐怖ったら汗
あのカーブを曲がったら待避所があるからそこに。と思っていたら、反対車線から車が来たのが見えて慌ててハンドルを切ったのを最後に記憶が途切れたのね。
目が覚めた時に見えたのが輝さんの手。
その時に、あぁ私は助かったんだと思った。
足はある?
うん、あるみたい。
動くし。
手は、ある、、、わね。
先生から、事故で運ばれた時の状態を聞くと、生きているのが不思議だったらしい。
由香子も朝陽も無事で良かった。
本当に良かった。
こうして輝さんにも会えて、心から嬉しい。
小笠原の両親や、光さんと早苗さんにも感謝。
織田島の両親にも心配をかけてしまったな。
皆んなの顔を見たら泣いちゃいそう。
そうそう明日からリハビリをするとか。
かなり意識がなく寝てしまったので、筋肉が落ちてるよね。
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