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一週間の休みを貰ったので病院で側にいられることになり、めぐみも個室に移ったので2人で過ごしている。
朝陽の事、由香子ちゃんの事など話している時だった。
「それからどうしたの?」の声に、聞き間違いか?と、めぐみの顔を見た。
「輝さん、おはよう」とめぐみがにっこり笑う。
ああ生き返ってくれた。
ほっとすると共に涙がとめどなく流れて仕方がない。
「めぐみ、良かった。本当に良かった。よく頑張ってくれた」と、細くなった手を握った。
担当の医師と看護師さんが来てくれて、もう大丈夫でしょう。と太鼓判を押してくれた。
会社と織田島家に連絡を入れた。
皆んながほっとしたようだ。
由香子ちゃんが「明日行くから待ってて!!」と叫んでいるのが聞こえて、織田島の父が「自分も本調子じゃないからダメだよ」と宥めていた。
その話をすると「由香子、死ななくて良かったー」と言うが、それをそっくりめぐみに返すよ。
生きていてくれてありがとう。
「明日、織田島の両親と、光兄が朝陽を連れて来てくれる。俺の両親も来るって言ってた」
意識が戻ったと警察にも連絡が入ったようなで、明日は事情聴取をするらしい。
めぐみには、ブレーキが切れるようになっていた事を話すと、あの人かな?と小さな声。
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