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「叶未さ、どこまで俺を夢中にさせたら気が済むわけ?好き過ぎておかしくなるじゃねえか。もう知らねえからな。お前が悪い。」
風凛くんは服を乱暴に脱ぎ捨てると、どこからか取り出した薄いものを猛烈な速さで装着し余裕がない様子で私の中に入ってきた。こんな彼の姿は見たことがない。いつもは服もちゃんと畳んでいた。
「だっダメぇ・・・っ!」
下半身はまだ熱くひくひくとしている。そこだけ別の生き物みたいで、私の全身も脳もその生き物に乗っ取られていた。
そんな私の中に大きな異物が入ってきて私の中の空洞を埋め尽くしてぐいぐいと広げうごめている。異物のはずなのに、私を乗っ取った生き物はそれを喜んで受け入れていた。むしろ早く欲しかったと言わんばかりに飲み込んでいく。
「あー気持ちぃ・・・ヤバい。このままだとすぐに・・・。」
「お願い風凛くん!私、ダメ、ダメなの!またっ・・・あああっ!」
───そっか・・・これ、夢か・・・そうだよね・・・そうでもなきゃ風凛くんとこんなことしてるわけないし・・・夢だから体がつらくないんだ・・・目を覚ましたら一人で酷い二日酔いで・・・薬飲んで会社行かなきゃ。
風凛くんに揺さぶられ、もはや快感なのかすらわからないような強烈な感覚に意識が飛びそうになるが、現実的なことを考えなんとか意識をつなぎ止める。
「叶未、愛してる。俺にはお前しかいねえ。ずっと離さねえから。」
───だめっ!こんなことしながらそんなこと言わないで・・・っ!
風凛くんのようで絶対に風凛くんじゃない人と絶頂を迎える夢。そんな私の夢は覚めて現実に戻るはずだった。
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