3月4日(水)

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「私の考えでは、色々な世界にいる私がランダムに入れ替わるんじゃないかと思う。どこかの世界の私に何かがあったことがきっかけで。」 茉結(まゆ)が膝の上にいるモルモットを撫でながら答えた。今日は珍しく仕事が早く終わったので最近新しく出来た小動物カフェに来ていた。 「私、失恋してやけになって、古くからある感じの酒屋さんでお酒を片っ端からカゴに入れてったの。もしかしたら私と茉結が飲んだのは同じお酒なのかもしれない。」 その酒屋さんがこの世界にもあることは確認済みだった。 「今度茉結も一緒にその酒屋さん行ってもらえないかな?」 茉結は困惑したような表情になった。 「うーんでも私、クルーズ船で既に酔ってる状況でグラスに入ってるのもらったからなぁ。叶未(かなみ)ちゃんだってパッケージとか覚えてないでしょう?」 「覚えてないけど、見たことない変わったお酒があるかもしれないし、お店の人に聞いたら何かわかるかも。」 「う~ん・・・正直言うとね・・・。」 茉結は気持ち良さそうにくつろぐモルモットを近くにあるエスニック調のカバーがかかったクッションの上に移動させ、ふんわりした生地のタータンチェックのスカートを直しながら言いにくそうに切り出した。
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