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束の間の休息に始まってしまった、第2階層の魔物は何が変異したものだったのかという答え合わせは、レオノラにとっては地獄の説教大会でしかなかった。反論は確実に掃除指導へと発展する。
「水浴びしたときに脱いだままにした服が彷徨ってましたが」
「すみませんでした…」
「食べ残した肉がゾンビ化してたんですが」
「すみませんでした…」
「牛とか猪とか丸ごと捧げられてたのは同情する」
「…ありがとう」
「換気とか乾燥って知ってる?」
「…知らない。でも、そんなものが魔物になるなんて思わないじゃない!」
「地上世界の魔物、レオノラの神域から湧いてきたものって可能性もあるんだけど」
「うぐ」
「平和のためにもちゃんとしましょう」
「…はい」
レオノラは逃げるように会話を切り上げ、2人は第3階層へと歩を進めた。
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