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己を守る術
翌る日、3人のうちで一番年上の蓮が迎えに来た。
「華、社長が待ってるから急いで。」
髪はボサボサ、寝起き。叩き起こされたわけではないけれど、完全な寝起きだ。
朝から何なのかと不機嫌な顔で身支度をしていると
「機嫌直せ。社長からの呼び出しは絶対だ。
拒否権はないから。さっさと身支度して。
俺が怒られるから、頼むよ。」
聞けば、蓮も寝坊。
昨夜、私の予定の指示を受けたのに寝坊してしまい、焦っているようだ。
「あっち向いてよ。一応、女なの!」
「悪い。」
朝から何をするのか。
時間はまだ朝6時。どこへ行くと言うのか。
昨日は商談の後、食事だった。
慣れない敷居の高いレストランで食事をして、ワインまで飲まされて、正直、頭がガンガンと痛いのに。
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