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2人目
すれ違った
細身の男
骨と皮みたいな鶏ガラ男
サマーニットにチノパン
年齢はわからない
気持ち悪い顔
ボサボサの頭
鳥の巣かと思った
すれ違い様、腕を引っ張られた
振り返り様、ニヤけていた
吐き気がした
もう一度強く腕を引っ張られた
苛ついた
腹を殴ってやった
笑えた呻いた
喉を掴んだ
私の手に爪が食い込む力で
喉は千切れた
真昼間、紅の雨が降った
私は緋く染まった
血の雨は止んだ
男が倒れた
刺してやった
微かな瞬き
ほくそ笑んで見せてやった
流れ出てくる紅の液体
無駄な抵抗
お前なんて死ねばいい
死んでしまえ
あー、もう死んでんのか
小刻みに震える男の脚は
私の靴底により最も簡単に砕けていった
私に名前などない
殺されたいなら
来ればいい
私の目の前に
お望み通り刺してやる
意識のあるまま、呻きながら
内臓を出してやる
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