女か男か

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ふと社長の顔が浮かんだ。 何だか笑っている気がした。 「さてと、おしゃべりは終わり。 これを手首と足首に付けて。」 渡された物、マジックテープの付いた錘。 「こんなのつけるんですか?!」 「そう、その細い腕、何もできん。 軽いトレーニングから。」 渋々取り付ける。重くて取り付けるのも楽じゃない。 「貸せよ。この程度もダメなの? これ以下ないんだよ? しかも、華が女だから特別に用意したやつ。 力なさ過ぎだ。予想以上に弱過ぎ。」 女だからって言うのに、弱過ぎって何なの。 やりたくなくなる。 あっという間に取り付けられた重みで、腕なんて全く上がらなくなった。 脚もまるでお年寄りみたいな気分だ。
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