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私にはシルバーもプラチナも同じだ。
マジマジと見たってその違いはわからない。
ただ、プラチナのクロスのピアス
きっとこれも高級品
見上げた。
「不満?違うのがいいのか?」
「え、いや、そうではなくて、プラチナ‥‥。」
「耳、貸せ。」
めちゃくちゃ至近距離、顔が近づく。
息がかかりそう。
少し、体がくねる。
微かに社長は笑った。
「動くなよ。」
思わず、目を閉じてしまった。
心の中は、冷や汗がダラダラ流れている。
背中の毛がよだつ感覚に思わず肩がすくんだ。
「ビビるなよ。」
「すみません!」
あっという間にピアスがついた。
「なんか似合わねーな。
これでもしておくか?」
そのまま、自分がしていた物を外して私の耳に取り付けた。
「似合うな。よし。」
そしてまた微かに笑った。
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