6/9
前へ
/52ページ
次へ
されるがまま。 すくんだ肩は戻らない。 「いいから、ついて来い。」 また冷たい目に変わる。 私はまるで忠犬ハチ公のようにあとを追った。 忠犬ハチ公と言うよりも、小型犬がちょこまかついていく、そんな様子かもしれない。 足の長さの違いは大きくて、彼らの速さに小走りになった。 この人達、化け物。 着いたところは、ホテルの一室。 入ると既に何人かの外国人がいた。 ボディーガードのような3人は、1人だけ中へ入った。 「華、来い。」 それ以外は全て英語だった。 何言ってんのかわからない。 時折、商談相手が笑って私を見ていた。 商談相手は肌は焼けていた。 何人か、わからない。 顔立ちははっきりしていて、インド人? なんて思って身過ぎたら、また笑っていた。 耐えれない空間だった。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加