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渋谷課長
そこには、温厚そうな中年男性が立っていた。
「ああ、坂上さん、、」
渋谷課長は、言った。
その坂上という男性は、渋谷課長と波瑠を見て、驚いたように訊いた。
「今、さっき、ニュースでマンション火災があったって、、どうも渋谷さんのマンションじゃあないか、と心配してたんですよ」
波瑠は、渋谷課長に訊いた。
「あの、、こちら、どなたですか?」
渋谷課長が、答える前に、男性が、言った。
「渋谷さんにお世話になっている、商店街の会長をしている坂上と言います」
渋谷課長は、都市計画課に勤めているので、商店街の土地計画にも関わっていた。
煤だらけの二人を見て、坂上さんが、気の毒そうに言った。
「渋谷さん、焼け出されてしまったんですね、、でも、ご無事なようで良かった、、しかし、住む所がなくなってしまったのでは?」
そうだ、、。
波瑠は、途方に暮れた。
これから、どうすればいいのか、、。
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