24人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「波瑠、、。私は消防士になることにした」
渋谷課長が、県庁の仕事から帰って来て、そう言った時、波瑠は、冗談だと思った。
だって、結婚一年も経たない旦那様の渋谷課長は、県庁の都市計画課の将来を約束された超エリート課長なのだ。
それに、33歳の東大卒の西島秀俊似のイケメンである。
それが、いきなり、「消防士になりたい?!」
冗談としか、思えないではないか。
それに、波瑠は今、妊娠中でもうすぐ子どもも産まれる予定だ。
そんな状況なのに、転職で、しかも、消防士?!
ありえない!!!
しかし、渋谷課長は、慎重で冗談を言うタイプの人間ではないので、本気なのだ。
と、とにかく、落ち着いて話を聞かねば!
波瑠の方が、動揺して、夕飯を作ろうとして持っていた、秘伝のめんつゆを落としかけてしまった。
何故、愛しの旦那様が、危険な消防士なのか?!
最初のコメントを投稿しよう!