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告白
☆☆☆
私は手紙を書くことにした。
生まれて初めて恋した相手、星が大好きな光くんに。
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光くんへ
まず初めに、光くんに謝らなければならないことがあります。
私は嘘をつきました。私の名前は『星』ではありません。本当の名前は『ひなた』伊集院ひなたです。
でもね、私はこの名前が嫌いなの。大嫌い。
どうして?って思うよね。
ひなたって、日光の当たっている場所のことを言うでしょう。でも私は、一度も日光に当たったことがないの。日光に当たるっていうことは、死に直結するから。
色素性乾皮症(しきそせいかんぴしょう)
この病気のせいで私は太陽を見たことがないの。
物心ついた時から、日中はずっと家の中にいた。夜になると外に出れるから、庭で夜空を見上げたりしてた。
私はね、自分で自分を消したの。長くは生きられないし、好奇の目で見られたり、同情されるのが嫌だったから。生まれて来たこと自体を無かったことにしたかった。
きっと、伊集院の子どもは、お兄ちゃんとお姉ちゃんの二人だって、役所の一部の人以外、町の人たちはみんなきっとそう思ってる。
でも、それでいいの。そう思ってた。
光くん、あなたに会うまでは。
人って、貪欲な生き物だよね。
死が近づいて、あぁ、もうすぐ私もあの星の仲間入りするんだなぁって思ったら、最後に一度だけでいい、星が近くに見えるところに行ってみたいなぁって思ったの。
そして、倉持さんにあの丘に連れて行ってもらった。
光くんにこの手紙を渡した人よ。
そしたら、星が凄くキレイで欲が出ちゃった。
一度でいいって思ってたのに、次の日も連れて行ってもらった。
そしたら、神様は私に最高のプレゼンをくれたの。
光くん、あなたと出会わせてくれた。
光くんと過ごした時間は私の宝物だよ。
凄く凄く楽しかった。
もっともっと一緒に星を見たかったけど、もう自力で立っているのもできなくなってしまったの。
一足先に星になるけど、私のこと見つけてね。
ここだよぉ〜って、一生懸命光るから。
今まで黙っていてごめんなさい。
光くん、ありがとう。
ひなた
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