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それから実用化されたクックC+αは「料理人より美味い料理をあなたの家庭に自動で」というキャッチコピーのもと飛ぶように売れ、CF社は業界最大手に名乗りを上げた。
設定をせずとも主人のちょうど食べたいタイミングで料理を作り始め、音と匂いで食欲を増幅させて、完璧な空腹状態のときに料理を提供するという、まるで高級鉄板焼き屋を想像させるロボットは大衆に大きくウケた。
ただ、この完璧に見えるロボットにも同じようなクレームが殺到した。
「本当にクックC+αは便利でたくさん使わしてもらっているんだけども、1つだけ言わせてもらいたいの。説明書には自動で充電スペースに繋がりに行くって書いてあるけど、ウチの子充電切れ間際まで全然充電しに行ってくれないのよ!故障かと思うでしょ?それでその子に理由聞いたらこう帰ってきたのよ。
『空腹ハ最高ノスパイスデスカラ』ってね!」
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