2. 大家代理

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「え? もしかして……知り合い?」 思わぬ展開に正木は言葉を詰まらせた。 晴は「はい」と返事をすると、緩まった正木の腕からすり抜けて史月に駆け寄った。 「史月くん、こんなところでどうしたの? 具合が悪いの!?」 晴は史月の肩に触れ彼の身体を慎重に揺さぶった。 二度目の晴の大声に史月は唸りながら再び目を開けた。 史月のぼやけた視界に心配そうに覗き込む晴の顔が映り込んだ。 「……おせーよ」 「遅い? ってうか、大丈夫なの? こんなところで倒れてるなんて何があったの!?」 「……別に倒れてたわけじゃねえよ。寝てただけ」 「寝てた?」 正木でなくても、晴の方も色々と理解が追いつかなかった。 「すげえ眠かったから」と史月は混乱する晴に説明したが、もちろん晴が欲しかった説明ではない。 史月はその眠気がまだ継続しているのかあくびをした。 「えっと……とにかく、身体は何ともないのね?」 「……何ともねえよ」 「よかった」と晴は安堵の息をついて床にへたり込んだ。
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